システム開発の見積依頼が来た。
やりたいことは、5つくらいの箇条書き程度のざっくりした内容。
例えば、車を売りたい人と買いたい人をAIで結びつけるマッチングシステムで、売り手と買い手が直接チャットで交渉できるといいな、あとはあんな機能とこんな機能もあったらいいな、みたいな内容。
融資を受けたり、社内稟議のための予算どりなどで、よくあるざっくり感だ。
この手の依頼に精度の高い見積もりを出すことはまず無理。
不動産に置き換えて考えてみる。
例えば、家を買いたいとする。
都心に近くて、安くて、広くて、素敵な家が欲しいけど、いくら必要かな?
と聞かれても答えられない。
ところが、自分で調べて、真剣に考えて、具体的な条件を挙げていると、話は変わってくる。
どの駅まで何分以内。中古でもいいから何平米以上。予算の上限はいくら。相場からすると厳しいかもしれないけどこのエリアのこの沿線。
みたいな話だと、色々提案も出てくるだろう。
システム開発を依頼する際も同じなんです。
だから、漠然とした依頼内容であっても、依頼者の本気度だったり、どのくらい具体的に考えているかだったり、システム開発への理解度だったりが、こちらとしては重要になってくる。
「正確には見積もれないだろうから、あまり時間かけないでください。金額は多めに見積もってください」
「多機能でUI/UXにも拘りたい、でも出来るだけ安く済ませたい」
この2者だったら、前者には見積もりを作るが、後者には作る気にはなれない。
今回の依頼は以前にも開発依頼を請けたことがあるクライアントで、かつ前者のような依頼だったので、それなりの手間をかけて見積もりさせていただいた。
恐らく、このハナシはその後も進展してない気がする。
そのくらいの本気度にしか思えなかった。本気なら色々検討して具体的になってきているだろう。今度、その後どうなったか聞いてみよう。