気がついたら6時間も飲んでしまった。
はるばる1時間半くらい電車に揺られて会いに行き、6時間飲んで、また1時間半かけて帰る。長い1日だが、あっという間だった。
会いにいったのは幼なじみのター坊。ちょっと古い言い回しでいうと竹馬の友というやつである。近所で同い年だったためか、赤ん坊の頃からの付き合いで、ぼくの人生の最初の記憶のなかにすでにター坊はいるのである。
ター坊とは特別気があうわけでも趣味が合うわけでもない。同じ小学校、中学校に通ったが、ベッタリつるんでいたかというとそうでもなかったが、朝は待ち合わせて一緒に通っていたなあ。高校に入ってからもわざわざ一緒に遊ぶわけではなかったが、道ばたで会うと、彼女が出来たとか別れたとか、免許取ったとか、どこそこでバイト始めたとか、立ち話をする仲だった。
今回、ちょっとした打ち合わせが実家の近くであったので、これはいい機会と思いたち、連絡を取ってみて飲むことになった。
会うのはおそらく15・6年ぶり。それだけの歳月があるとお互い色々ある。共通の友達のハナシも聞いたが、もっと色々ある。
人生色々というが、本当に色々だ。とてもここには書けないようなハナシ、とても人には言えないようなハナシ、実に色々だ。さっきから色々しか言っていないな。でも本当に色々なのだから仕方がない。
さっき、気が合うわけではないと書いたが、気が合わないわけでもない。十数年振りとはいえ6時間前後話していても話が尽きない程度には仲が良いし、そういえば聴く音楽とか服の趣味とか互いに影響しあっていたかもしれない。
そう考えると幼なじみというのは不思議な関係だ。気が合うとか合わないとか、あまり関係ないのだ。兄弟や家族みたいに、それはもう否応なく幼馴染みなのである
次に会うのは1年後か2年後か。十年はたたないようにしたいものだなぁ。
今年は「会いたい人には会っておこう」と思って過ごしているが、これはなかなか良い決め事だった。
会おうと思えばいつでも会える、ちょっと足を伸ばせば会えるけど面倒だな、とか言ってないで会いに行くと素敵な時間が過ごせるハズ!