バレエの発表会を観に行ってきた。
愛娘2号の友達の発表会で、ここ数年は毎回観にいっている。
勝手に決めるけるのは失礼かもしれないが、同年代のバレエに興味があるオトコは変わり者だと思う。ぼくがバレエの発表会に行くのはバレエに興味があるからではない。
家族ぐるみの付き合いというのもあるが、むすめたちと出掛ける機会を大事にしたいというのが一番だ。
子は親の背中を見て育つというが、愛娘1号2号ともバレエには興味はない。案の定、退屈そうだ。遊びはじめたり、帰りたがらないだけ、成長したなと思う。親父は少しも成長せず、毎度のことだが睡魔との闘いに敗れる。
小学生低学年くらいの数人の女の子たちが、少し前の座席に並んで座っていた。驚きや憧れやの眼差しをバレリーナたちに注いでいる。退屈と睡魔と闘う我が家とは違い、その目は真剣そのもの。
彼女たちはバレエを観る目を持っているのだ。
バレエを愉しむ術を知っているのだ。
写真が趣味になる前、ぼくは写真を観る目が無かった。写真を見て、なんとなくいいなと思うことはあっても、観てはいなかった。
なんとなく眺めていただけだった。
今なら、写真をみながら色々と思う。
「どうやって撮ったのだろう?」
「これを撮るのは大変だっただろうなぁ」
「オレならこっちからも撮ってみたいな」
などなど。
写真を愉しめるように、人生も生活も愉しめているだろうか。
退屈と闘うような生活はしたくない。