手帳にメモをとる。
最近、そういう機会も減って来ている。
今日メモを取っている時、たまたまなのだが、ゆっくり字を書いてみた。
書いてみたというより、自然とゆっくり書いてしまった。
そしたら、なんだか気持ちよかった。
いつもより少し丁寧に書けた気がした。
いつもより少し上手に書けた気がした。
そう思って、書いた字をまじまじと見てみたが、取り立てていつもより綺麗な字というわけではなかった。
いやでも、さささっと書いてしまう字に比べれば数段見やすい。
線をサッと書いてしまうのではなく、しっかりと、すぅーっと筆を運び、しっかりと止める。
どこから筆を入れてどこまで伸ばすか、思い浮かべながら書き始め、しっかり止める、しっかり跳ねる。
どちらにせよ大して上手な字ではない。むしろ下手くそだ。
それでも、いつもより少し上手に見える。
書いていてどこか気持ちいい。
普段、どれだけ雑に書いていることか。
同じことが、色々なことに当てはまるかもしれない。
駅から職場まで足早に先を急ぐ。
電車に乗っている時間も有効活用とばかりにスマホで情報収集。
ゆっくり景色や周りを見ながら移動してみたらどうだろうか。
何通ものメールにせわしなく返信を打つ。
送信ボタンを押す前に一息入れて、ちょっとした一言を入れてみるとどうだろう。
毎日書くことだけが大事になってしまったブログ。
毎日じゃなくていいから、じっくり書いてみたらどうだろうか。
高速道路で車と車の間を縫うように飛ばしていくクルマ。
ゆっくり走ってサービスエリアに寄ると、隣に止まっているじゃないか。
じっくり、ゆっくり走っても、そんなに変わらないのかもしれないな。